化粧品で美白になれる?美白成分の種類や効果、美白化粧品の選び方も

「若い頃は色白だったのに…」と悩んでいる人も多いでしょう。シミやくすみで肌のトーンが落ちてしまうと、途端に印象まで暗くなりがちですよね。
そこで試したいのが美白化粧品です。近年「美白」と謳われたスキンケア化粧品がたくさん市販されています。しかし、一体どれが効果的なのか分からず、購入を渋っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、化粧品で美白になれるのかという疑問にお答えしつつ、美白成分の種類や効果について解説します。自身にぴったりの美白化粧品を選び、肌の悩みを解消しましょう!
化粧品で美白を叶えることは可能?
結論からいうと、美白化粧品を使っても生まれ持った肌の色より白くなることはありません。ただし、シミやくすみが目立たなくなったり、肌表面がなめらかにして肌の色を均一に見せたりすることは可能です。
化粧品で美白を叶えるには、以下の3点を守る必要があります。
- 継続して使用し続ける
- 使用量の目安を守る
- シミのタイプに適した美白成分が配合されたスキンケア化粧品を選ぶ
美白を叶えるには、まず継続することが重要になります。それなのに美白化粧品を1本使い切ったら「イマイチ効果が分からない…」と使用をやめてしまう人も多いものです。効果を得るには、一般的に肌のターンオーバーの周期と言われている約28日間は継続して使用しましょう。
また、美白化粧品は高価なものも多いですが、だからといってチマチマ使っていると効果を実感しにくくなってしまいます。もったいないと思わず、使用量の目安を守ることが大事です。
そして3つ目のポイントは、シミのタイプに適した美白成分が配合されたスキンケア化粧品を選ぶことです。美白成分との相性が合わなければ、どれだけ高価な美白化粧品でも高価を得ることは難しいでしょう。
シミの4つのタイプ
ここからはシミの代表的な4つのタイプをチェックしていきたいと思います。自身のシミのタイプを把握して、有効な美白化粧品選びに役立てましょう!
一口に「シミ」といっても、シミにはさまざまなタイプがあります。なかには化粧品では美白できず、レーザー治療が必要になるシミもあるので確認しておきましょう。
老人性色素斑(日光性色素斑、日光黒子)
「老人性色素斑」とは、シミの中で最も一般的なタイプのものです。「日光性色素斑」「日光黒子」とも呼ばれ、平らで盛り上がりがなく褐色であることが特徴です。
老人性色素斑ができる原因は、主に紫外線や老化だと言われています。頬骨まわりや顔の高い位置にできやすく、大きさはマチマチ。できたばかりの初期の薄いシミには美白化粧品が効果的ですが、時間が経って黒っぽくなったシミにはレーザーによる美容医療が必要になります。
肝斑
「肝斑」とは、両頬に蝶のような形となって出ることが多いシミです。妊娠や更年期など女性ホルモンが変動する時期に発症することが多く、紫外線の刺激や洗顔・スキンケアの際の摩擦で悪化します。
肝斑は症状が良くなった、悪くなったりを繰り返すという特徴があり、詳しいことは未だ解明されていません。美白化粧品によるケアやトラネキサム酸の内服が効果的だと言われていますが、最近では低出力レーザー照射によるトーニングでの治療も行われています。
炎症後色素沈着
「炎症後色素沈着」とは、ニキビ跡やすり傷の跡が治った後に残ってしまったシミです。「もどりジミ」とも呼ばれ、赤っぽいものや黒ずんだものなどさまざまです。
炎症後色素沈着は美白化粧品によるスキンケアが効果的で、レーザー治療は厳禁。ただし、アトピー性皮膚炎のような慢性の炎症を繰り返す場合は、レーザー照射が行われることもあります。
雀卵斑(そばかす)
「雀卵斑」とは、鼻や頬などを中心に散らばるようにできた薄く茶色っぽいシミです。「そばかす」とも呼ばれ、特徴としては先天的になりやすい人がいることが挙げられます。
雀卵斑は紫外線対策による予防が重要になり、美白化粧品の効果はイマイチ出ません。シミは小さく直径2~3mm程度ですが、気になる場合はレーザー治療を行うとよいでしょう。


美白成分の効果と特徴
現在までに厚生労働省によって美白効果が認められている有効成分は、約20種類ほどあります。ここでは、代表的な美白有効成分12種類をご紹介します。
構成労働省認可の有効成分12種類
エナジーシグナルAMP
肌のターンオーバーの周期に着目した美白成分で、シミやそばかすを防ぐ美白効果があります。また新陳代謝自体が活性化されるため、すでにできてしまったシミの解消にも期待できます。
アルブチン
コケモモや梨から抽出される美白エキスです。チロシナーゼの活性を阻害することでメラニンをできにくくして、シミの生成を防ぎます。
エラグ酸
イチゴやラズベリー、ブラックベリーなどの果物から抽出される美白エキスです。メラニンを作り出すチロシナーゼを抑えるほか、紫外線による色素沈着の予防効果もあります。とくに肝斑や炎症後色素沈着に対する有用性が認められています。
カモミラAT
カモミールから抽出される美白エキスです。メラニン色素を作るように指令する情報伝達物質エンドセリンの活動を阻止し、メラニン色素の生成を抑制します。
コウジ酸
米麹から発見された、医薬部外品美白有効成分です。味噌や醤油、酒などの醸造現場に勤める杜氏の手が白くて美しいことから注目されました。
コウジ酸はメラニンを作り出すチロシナーゼを抑え、メラニンポリマーの生成を予防するため黄ぐすみや肝斑の治療にも取り入れられています。
t-AMCHA
ティーアムチャと発音し、美白効果だけでなく肌荒れにも効果があるt-AMCHA。角化細胞から出るプロスタグランディンの合成を抑え、メラニンが作り出されるメラノサイトの活性化を防ぎます。
ハイドロキノン
イチゴやブルーベリー、麦芽などに含まれる天然の成分です。メラニン色素自体を淡色化し、メラニンの合成を抑制する効果があります。
ハイドロキノンは2%までの配合が認可されており、集中ケアとして使用されることがほとんどです。高濃度のハイドロキノンを使用する際は、必ず医師と相談してください。

ビタミンC誘導体
ビタミンCをさらに肌に浸透しやすく変えたものをビタミンC誘導体といいます。主に馬や豚の胎盤から抽出される成分で、メラニンを作り出すチロシナーゼを抑えます。日焼けによるシミやそばかすを防ぎ、すでにできてしまったシミを薄くする効果もあります。
ビタミンC誘導体は刺激を感じる場合があるため、とくに敏感肌の人は濃度や使用量に注意しましょう。
4MSK
サリチル酸の誘導体です。メラニンの抑制効果に加え、溜まったメラニンの排出を正常化する働きもあります。
リノール酸
グレープシードオイルやオリーブオイル、ベニバナ油など植物オイルに多く含まれる成分です。メラニンを作り出すチロシナーゼを抑えるほか、ターンオーバーを促進してメラニンを外へ排出させる効果もあります。
保湿効果が高く、炎症を鎮める働きがあるため肌にハリとツヤを与えることができます。
ルシノール
シベリアのモミの木に含まれる成分です。メラニンを作り出すチロシナーゼを抑え、メラニン合成酵素のTRP1を抑えます。
美白化粧品を選ぶポイント
これだけ多くの美白成分があることを知ると、余計に美白化粧品選びに迷ってしまうかもしれません。しかし、実際は以下の4つのポイントを押さえておけば、化粧品で美白を叶えることも難しくはありません。
医薬部外品を選ぶ
さまざまな美白化粧品が市販されていますが、迷ったら「医薬部外品」を選ぶことをおすすめします。
医薬部外品として厚生労働省の認可を受けた美白成分が配合されているものは、なんといっても安心感があります。また、医薬部外品として認められているということは、シミやくすみに対する効果が実証されているということです。
肌コンディションに適した美白成分が含まれているものを選ぶ
例えば、敏感肌の人や肌荒れしている人がビタミンC誘導体が配合された美白化粧品を使用すると、刺激が強くピリピリすることもあります。このように安全性が高い成分でも肌コンディションによっては使用できない場合もあるので、相性の良い美白成分を探してみましょう。
自分好みの香りのものを選ぶ
美白化粧品は無香料タイプが多いものの、なかには独特の香りがするものもあります。香りの好みは人それぞれなので、購入前にテスターで確かめたり、口コミを参考にしたりするとよいでしょう。
継続できる価格のものを選ぶ
化粧品で美白を叶えるには、継続しなければ意味がありません。いくら高価で効き目抜群の美白化粧品を使用したとしても、2本目の購入をためらうような価格のものは避けるのが無難です。
プチプラでも自身の肌と相性の良い美白成分が配合されている化粧品であれば、継続しているうちに効果を実感できるようになるかもしれませんよ!
まとめ
美白化粧品を使用する場合は、最初にパッチテストをすると安心です。また、肌タイプによっては刺激が強い美白成分もあるので、使用中に肌トラブルが起こった際はすぐに使用を中断してください。
自身に合う美白化粧品を試して、シミやくすみから解放された美しい肌を手に入れましょう!