ニキビに効果的な漢方は?服用するときの注意点も紹介

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ニキビ

「ニキビができてしまったけど、薬を塗ってもなかなか治らない…」「ニキビに漢方がいいって聞いたけど、どれを飲めばいいのかわからない」
と悩んでいませんか?ニキビは多くの人が一度は悩むことであり、一刻も早く治したいですよね。
そのニキビ、漢方で体質改善をすることで良くなるかも知れません。

この記事ではニキビに効果的な漢方や、漢方を服用するときの注意点を紹介しています。
また、漢方以外の改善方法も併せて解説しているので、ニキビに悩む人はぜひ参考にしてみてくださいね。

ニキビができる原因

おでこや頬、口周りなどにできるニキビは、思春期から大人まで多くの人が悩んだことがあるのではないでしょうか。
そもそもニキビは、皮脂の過剰な分泌によって毛穴が塞がれてしまうことが原因です。
皮膚が乾燥していると、水分不足を補おうとして皮脂の分泌が過剰になってしまいます。その結果、毛穴に皮脂が詰まることに。

通常、皮脂は毛穴から汗と共に排出されますが、角質がはがれ落ちて新しい皮脂細胞に生まれ変わるターンオーバーがうまく行われないと毛穴が皮脂で塞がれてしまいます。その詰まった毛穴の中でニキビ菌が増殖し炎症を起こすことで、ニキビへと成長してしまうのです。

ニキビが気になるからといってむやみにこまめに洗顔をすると、かえって水分が失われ、さらに皮脂の過剰な分泌がなされてしまいます。ニキビがあるときこそ適度な洗顔を心がけ、しっかりとした保湿をすることが大事です。

女性はホルモンバランスの影響も大

また、女性の場合は生理前のニキビに悩まされている人も少なくありません。
生理前はホルモンバランスが大きく変動し、PMS(月経前症候群)として様々な症状が現れやすい時期。肌荒れやニキビも発生しやすくなります。これは生理前に分泌される黄体ホルモンが皮脂の分泌を活発にしていることが原因です。
ホルモンバランスを整えるために、なるべくストレスがかかってしまう行動は避け、リラックスすることを意識しましょう。

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ニキビに効果的な漢方5選

ニキビの改善策のひとつとして漢方があります。
漢方とはいくつもの生薬を組み合わせて作られる薬です。もともとは中国生まれですが、飛鳥時代に伝来してから日本人の体質や気候に合わせて発展を遂げた、歴史ある日本の伝統医学です。

体質や症状に合わせて実に様々な調合がありますが、共通しているのは「体質を改善して体の内側から症状に働きかける」という点です。そのため、西洋薬のように即効性こそないものの穏やかに作用し、副作用も比較的少ないとされています。

では、ニキビに効果が期待される漢方を5つ紹介しますね。

桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)

桂枝茯苓丸料加薏苡仁は血の巡りを改善し、栄養が行き渡るようにする作用があるため、ニキビへの効果が期待されます。
もともと女性ホルモンの変動に伴う生理不順や冷え、肩こりなどに効果的な処方なので、特に生理前後にニキビができやすい女性におすすめ。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

十味敗毒湯は、皮膚に化膿を伴う疾患が出やすい体質を改善する漢方です。そのため、膿を持ったニキビができてしまった、またできやすいという人に向いています。
最近では男性ホルモンの分泌を抑える効果があることも判明しており、思春期を過ぎても過剰に男性ホルモンが分泌されることでニキビができてしまっているタイプの男性の体質改善への効果が期待できます。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

首から上の炎症に効くとされ、鼻詰まりや扁桃炎にも処方される荊芥連翹湯。溜まった熱を発散させ、「気」を巡らせる効果があるとされます。
ただ、体を冷やす作用もあるので、冷えが気になる人は避けたほうがいいでしょう。

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

清上防風湯は顔の熱や炎症を冷ます効果があり、オイリー肌に発生しがちな赤色のニキビに特に効果があるとされます。
そのため、ホルモンバランスの乱れやストレスから来る大人ニキビではなく、思春期のニキビ治療に用いられることが多いそう。

排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)

排膿作用が期待でき、歯肉炎や扁桃炎にも処方される排膿散及湯。
ニキビ治療にも効果が期待でき、消炎鎮痛作用があるため熱を持って膿んでしまった赤ニキビなどにも適しており、その名の通り排膿を促して治りを良くしてくれます。

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漢方を服用するときの注意点

漢方は正しく飲まないとかえって逆効果になってしまう危険性も。必ず注意点も併せてチェックしておきましょう。

自分に合った漢方薬を服用する

漢方は東洋医学の考えに則って作られているものであるため、西洋薬のように症状のみでチョイスすると効果が期待できない場合もあります。

東洋医学では体質や症状などを総合して状態を見ますが、この状態を「証(しょう)」と呼びます。
さらに、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つがバランス良く循環し保たれることで健康を保つと考えられており、今の症状がいずれの要素の問題によって引き起こされているのかを探り、証と組み合わせて最適な処方を導き出すわけです。
そのため同じ症状の人でも、適している処方が異なっていて当然なのです。

自分の体質と不調の原因に合った漢方を選ぶことで、しっかりと薬効を実感することに繋がりますよ。

専門医や薬剤師に相談する

漢方はドラッグストアなどでも簡単に手に入れることができますが、正しい知識がないと効果的ではありません。
前述した証や気・血・水の状態を診断してもらい自分に合った漢方を選ぶためであるのはもちろんのこと、中には副作用が起こる可能性を含むものもあるので、いずれせよ自己判断で選ぶより、専門医や薬剤師に相談し処方してもらうことをおすすめします。
特に、他に服用している薬がある人やアレルギーがある人は、必ず専門医の指示にしたがってくださいね。

正しい飲み方を心がける

漢方は基本的に、食前や食間の空腹時に服用します。お茶やコーヒーなどと一緒に服用すると薬の働きに影響を及ぼす可能性があるので、必ず水もしくは白湯と飲むようにしてください。
漢方の独特な匂いや味が苦手な場合は、服薬ゼリーと一緒に飲むのも一つの手。飲み忘れがあった場合でも1回の服用で2回分を飲むことは避け、必ず1回分の服用にしてください。記載されている用法・用量を守るのは鉄則です。

湿気を避けて保管する

漢方は湿気が大敵です。品質を保つためにも、チャック付きの袋などにいれて、直射日光の当たらない低湿度の場所に保管するようにしましょう。

継続して飲むこと

漢方は体の内側、体質から改善することでニキビに働きかけていきます。そのため、1回や2回服用したからといって、すぐにニキビが改善するようなことはあまりないでしょう。用量を守りつつ、継続的に飲むことが大事です。

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ニキビの漢方以外の改善方法

ニキビの改善に漢方は効果的です。しかし、漢方を飲むだけではなかなかニキビは治りづらいでしょう。日頃のスキンケアや生活習慣も見直さないと、ニキビが治ったとしてもまた繰り返してしまいます。
漢方を飲みつつ、日頃から気をつけたいポイントを紹介します。

肌に触れるものを清潔に保つ

日常生活の中で肌に触れるものはたくさんあります。洗顔後のタオルや寝るときに触れる枕カバーなどはこまめに洗濯して、常に綺麗な状態にしておきましょう。
また無意識に手が顔に触れていることは多いです。メイク前はもちろん、日常生活の中でこまめに手も洗うように心がけるといいでしょう。頬杖が癖になっている人は特に注意ですね。

生活習慣を見直す

栄養バランスの取れた食事をする、睡眠をしっかり取るなどの生活習慣は言うまでもなく大切です。ニキビ以外の肌トラブルを防ぐためにはもちろん、健康を保つためにも必須ですね。
とはいえ、いきなり全部を正すのは難しいと思います。まずは間食を減らす、夜更かしをやめるなど、できることから少しずつ心がけていきましょう。

正しいスキンケア

ニキビなどの肌トラブルが気になるときほど、過剰なスキンケアをしがちです。
しかし過剰な洗顔は、かえって乾燥やニキビの原因になりかねません。洗顔やスキンケアの回数をむやみに増やすのではなく、それぞれの工程を丁寧に行うことを意識してみてください。
エアコンによる乾燥や紫外線でも肌には悪影響なので、日頃から対策を心がけてくださいね。

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漢方で体の中からニキビを改善!

ニキビは薬を塗って一時的に良くなっても、根本的な改善には繋がりません。漢方を用いることで、体の内側からニキビのできにくい体質へ改善を図ることができます。
正しいスキンケアや生活習慣を意識すると同時に漢方をうまく活用して、トラブルの起こりにくい肌を目指していきましょう!

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