【専門家監修コメントつき】コラーゲンが多い食べ物は?効果的な摂取方法も紹介!

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スキンケア

美肌に効果的だと有名な栄養素のうちの1つが「コラーゲン」ですよね。
コラーゲンは肌のハリや弾力を作ると言われていますが、ではコラーゲンを摂取するにはどうすればいいのでしょうか。フカヒレやスッポンに多くコラーゲンが含まれるとして有名ですが、最近はコラーゲン入りのドリンクやサプリなどもたくさんありますよね。
そこで今回はコラーゲンの効果やどんな食べ物に含まれているか、効果的に摂取する方法についてご紹介します。

コラーゲンとは?

コラーゲンとはタンパク質の一種であり、人間の身体にあるタンパク質の30%を占めています。コラーゲンは3本の鎖が巻きついた3重らせん構造になっています。
コラーゲンは肌にいいイメージを持つ方も多いと思いますが、骨や血管にも多く含まれる大事な成分です。コラーゲンは全部で29種類もあり、そのうちの9種類が皮膚に存在しています。

コラーゲンの働きの例

  • 肌の弾力を作る
  • 身体の中のうるおいを保つ
  • 爪を丈夫にする
  • 髪のハリやコシを作る
  • 骨の骨密度を上げる、柔軟性を持たせる
  • 傷を治りやすくする
  • 血管をしなやかにする

しかし、コラーゲンは25歳ごろから年を重ねるごとに減少してしまい、40歳ではピーク時の約半分になってしまいます。そのために加齢と共に、肌にシワやたるみができてしまったり、骨が脆くなったりしてしまうのです。
健康や美容のためにも、十分な栄養を摂取して、コラーゲンを生み出さなければならないのです。

コラーゲンを多く含む食べ物

コラーゲンを摂取するために意識したいのが食事ですよね。コラーゲンは動物由来のものと魚由来のものがあります。
動物由来のコラーゲンは牛や豚、鶏などの動物の皮から抽出されます。一般に販売されている動物性コラーゲンは豚の皮のものが多いようですね。一方、魚由来のコラーゲンは魚の皮やウロコから抽出されます。

コラーゲンの成分を多く含むオススメの食材を紹介します。

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コラーゲンを多く含む食べ物の例

動物性コラーゲン
  • 手羽先
  • 牛すじ
  • 軟骨
  • 豚バラ肉
  • 鶏の皮
  • 豚足
海洋性コラーゲン
  • フカヒレ
  • うなぎ
  • 海老
  • カレイ
  • シシャモ
  • アジ
  • スッポン

特にうなぎやフカヒレは、コラーゲンを多く含むと言われているイチオシ食材です。また、動物性コラーゲンより海洋性コラーゲンのほうが吸収率がいいと言われているので、魚や貝類から摂取するのが望ましいでしょう。

料理例

  • フカヒレスープ
  • 手羽先のスープ
  • カレイの煮付け
  • 牛すじ煮込み
  • 手羽先の塩焼き
  • エビチリ

コラーゲンは熱に弱いので、栄養成分を逃さないスープが特にオススメです。手羽先にビタミンCたっぷりのレモンをかけるのもいいですね。

コラーゲンと一緒に摂取したい栄養素

ビタミンC

肌のためにコラーゲンを摂取することは大事ですが、食事から摂取したコラーゲンは残念ながらそのまま吸収されるわけではありません。コラーゲンを摂取すると、一度消化された後に身体の中で再合成されます。再合成のときに必須となるのが、ビタミンCです。
ビタミンCを多く含むいちごやブロッコリー、レモン、パプリカなども一緒に摂取するようにしましょう。ビタミンCは紫外線によるコラーゲン損傷の予防にも効果的ですが、ストレスや喫煙で減少してしまうので注意してください。

カルシウム

コラーゲンは骨にも含まれています。骨に欠かせない栄養素といえばカルシウムですよね。コラーゲンが不足するとカルシウムの栄養素も定着しにくくなり、骨粗鬆症などの原因になってしまいます。牛乳や小魚などで補給するようにするのがオススメです。

鉄もコラーゲンの合成に欠かせない栄養素です。特に女性は生理やダイエットによる偏った食事で鉄不足になりやすいので、鉄分を多く含むレバー、牡蠣などを積極的に摂取するようにしてくださいね。


コラーゲンの栄養素を発揮するためにも、バランスの良い食事を心がけることが大切です。反対に、揚げ物などの高脂肪な物を多く摂取してしまうとコラーゲンの合成が低下してしまったり、糖分を取りすぎるとコラーゲンが異常たんぱく質に変化してしまったりするので注意が必要です。

効果的に摂取するためにサプリメントがオススメ

コラーゲンは体内吸収されてから約24時間経つとなくなってしまいます。さらにコラーゲンは1日に5〜10gを目安に摂取するといいと言われており、コラーゲン5gを摂取するためには牛すじで100g、鳥の手羽先で335gも食べなくてはなりません。
これらを毎日摂取するのは正直大変ですよね。さらにコラーゲンを多く含む食材は高カロリーなものが多い傾向にあります。そこでオススメなのがサプリメントで補うこと。

最近はさまざまな種類のコラーゲンサプリが販売されています。中でもオススメなのは、コラーゲンの吸収率を高めるために、分子を小さく分解されているタイプのものです。「コラーゲンペプチド」や「低分子コラーゲン」「トリペプチド」と表記されたものが多いです。サプリでもコスト重視なら動物性コラーゲン、吸収率重視なら海洋性コラーゲンがいいでしょう。

さらにサプリであれば飲みやすさも重要ですよね。錠剤であれば飲みやすく、粉末であれば食事や飲み物に混ぜることができます。毎日摂取するものなので、ご自身のライフスタイルや好みに合わせて飲み続けやすいものを選ぶようにしましょう。
ただしコラーゲンドリンクは飲みやすくするために添加物を多く入れている場合もあるので、成分をよく確認するようにしてください。

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コラーゲン配合の化粧品でもアプローチ

また、コラーゲンが配合されている化粧水や美容液などの化粧品も多いですよね。一方で、コラーゲン配合の化粧品は意味がないという噂もあります。
確かに化粧品に含まれるコラーゲンを使用しても、残念ながら体の中のコラーゲンは増えず、食べ物やサプリで摂取したコラーゲンと同じような役割を果たすことができません。なぜなら化粧品でコラーゲンを補給しても真皮まで浸透しないからです。
とは言え、コラーゲン配合の化粧品を使うことに全く意味がないわけではありません。化粧品に含まれるコラーゲンは、肌表面の角質層のうるおいを保ってくれる効果があります。また、化粧品であればアレルギーの原因となるテロペプチドというという物質がカットされているので、豚肉などのアレルギーで動物性コラーゲンが摂取できない方でも使用できますね。

また、コラーゲンは紫外線のダメージも受けやすいので、日焼け止めなども一緒に活用してください。コラーゲン配合の化粧品を使用して、肌の外側からもケアしていきましょう!

まとめ

今まで「コラーゲンはなんとなく肌にいい」というイメージしかなかった人もいるのではないでしょうか。コラーゲンは肌にはもちろん、骨、髪、血管などの全身に使われる大切な栄養素です。ぜひ今日のご飯から、コラーゲンを多く含む食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。
コラーゲンは単体で摂取しても十分な効果を発揮することができないので、ビタミンCや鉄などの他の栄養素とも合わせて、バランスよく摂取してくださいね。
食べ物やサプリで体の内側から、化粧品で肌の外側からコラーゲンを上手に取り入れて、きれいな肌を目指しましょう!

専門家コメント
皮膚において産生されるコラーゲンは肌の弾力を保つ働きなど美肌に直接関与する一方、化粧品として皮膚の外から与えられたコラーゲンは皮膚の水分量を保つ働きをしています。
コラーゲンは皮膚の内からと外からの両面から役に立っています。

【専門家】太田富久 先生

金沢大学名誉教授、金沢大学学際科学実験センター客員教授, 金沢市異業種研修会館館長。 東北大学大学院薬学研究科博士課程終了(薬学博士)。 東北大学薬学部講師...

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